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 あやまろ工房

『絵のない日記』〜そら猫通信

しのぶべき人もなき身はある時にあはれあはれと言いやおかまし  和泉式部

2017年02月26日

寄り道蕪村 どこへ行く 壱

TOKYO FMがFM東京だったころ、朝の番組で詩人の清水哲男さんがパーソナリティーをしていて、ある朝蕪村の俳句を紹介したことがあった。

ばたばたと朝の支度をしながら聴いていたが、その句を聞いた瞬間に、
一本の老木と雪解けのあとの湿った黒い土、その上に散った梅の白い花びらのイメージが鮮やかに浮かんだ。土の軟らかさまで感じられた。

情景が鮮やかに立ち現われたのに、さてどんな句だったか肝心の記憶が飛んでしまった。
早速蕪村句集を買ってきて探したけれど、イメージを呼び覚ましてくれる句は見つからなかった。

あれはなんだったんだろうと、ときたま幻を思い出し、思い出すだけで日々は大量に流れた。


このごろ朝のラジオは、「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」を聴いている。
凄い勉強されていて、さまざまな方面に話題が広がってゆく。
それを飲み込みやすくおろしてくれる。が、ときに訳が分からなくなる。
そうすると鉄矢さん「オレもよくわかんねぇんだよ 呵々 」
応えてお相手の水谷加奈さんもコロコロと明るく笑う。
ふたりの、一緒に笑ったり泣いたりボケたりツッこんだりが、好きだ。

博多弁を筆頭に、おしゃべりに訛りが入ったときの鉄矢節の面白さたるや、どうやってもフランス語にきこえる一部の宮崎弁、比較級ジョン、ジョジョンは博多弁?鹿児島? お腹をよじって笑う。楽しい。

一週間分時には二週間分がまとめてYou Tubeにあがっている。各種あがっていすぎてどれが視聴済みかわからなくなってしまった。


以前蕪村の胡蝶の句が話にでた。鉄矢さんはうろ覚えで句を読んだらしく、最近リスナーから、正確にはこうですとお便りがあった。

うつつなきつまみごころの胡蝶かな

もとの句を詳しく知らないから、そういうものかと聞いていて、うつつなき・・・胡蝶、などとでてきたから荘周胡蝶を夢に見るを勝手に連想していた。(「荘子」斉物論篇)

夢で私荘周は胡蝶となって楽しく舞っていた。目が覚めてみればここにまぎれもない私がいる。
さて、私が胡蝶の夢を見ていたのか、それとも胡蝶が私の夢をみていたのか?


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不思議猫 部分



そういえば、昔ラジオで聞いて情景が心に浮かんだ、あの蕪村の梅の句はどれなんだろう、と再び探してみることにした。
Googl検索で“蕪村”といれたら、資料がいっぱい出てきて、びっくりした。家に居ながらにして国会図書館の閲覧も出来ちゃうんだから、いい時代だと思う。

みつからない。
ひとつ、これかなあ?というのはあったが

一輪を五つにわけて梅ちりぬ


どうもしっくりこない。
記憶というのは厄介で、なかなかむつかしい。


でも、別のかわいらしい句と出会えたのでニッコリした。

莟とはなれもしらずよ蕗の薹
つぼみとは なれもしらずよ ふきのとう

お前さあ、自分が花のつぼみだって しってた? 
そんなん知らんかった・・・といっているようなちいさな蕗の薹 を覗き込む蕪村さん


<寄り道蕪村> 続く...



posted by そら猫@あやまろ工房 at 10:05| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読む | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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