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 あやまろ工房

『絵のない日記』〜そら猫通信

しのぶべき人もなき身はある時にあはれあはれと言いやおかまし  和泉式部

2017年01月28日

春遠からじ

寒い。
でも雪は降らない。
ぼーっと降る雪積もる雪をながめたいのだが。
いつでも籠城できるように食糧は蓄えてある。

とかくひとはないものねだりをする。
豪雪地に住んでいたらこんなのんきなことは言わない。雪で人は死ぬ。


寒いね。
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バケツの底に冬眠中の“ベランダめだか越冬隊白バケツ班”の姿が見えた。
底に堆積した水藻にもぐっている。
ふわふわベッドだからお腹に傷のつくこともないだろう。


11月ころに生まれた稚魚で、ベランダの水槽にいた子達を室内水槽に避難させた。
大人たちは水底に潜っているが、脇のプラスチックケースに隔離したのち成長がはかどらなかった稚魚は、深く潜れず、冷たい水面近くにいることとなる。
ずっと水草に姿を隠していたのが、珍しく水面近くをけなげに漂っているのを見たら、寒かろうにと室内にいれた。

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頭部のふっくらしたところが2.5mmぐらい。2尾いる。

こちらは室内水槽生まれの子。
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ベランダ育ちよりちょっと色白だ。
頭部からのふっくらが4oぐらい。おなじころ生まれた仲間がほかに3尾いたのだが、残ったのはこの子だけ。
室内だから無事生きながらえられるというわけではない。

外の方が太陽光を浴び、風に吹かれて健康にめだか生活を送れるのじゃないか、と私が思っているにすぎない。
けれど、今年は寒い。人間の判断だから迷惑なだけかもしれないが、この時期に外から室内にいれたのは初めてだ。



暦をみると、いまは“水沢腹堅 すいたくふっけん ━ さわみずこおりつめる”の季節とある。
それに続いて“鶏始乳 にわとりはじめてにゅうす ━ 鶏が卵を産み始める”とある。
まだ大寒の末だけどこれをすぎると立春だよ。春の芽生えはもうすぐだよ、と暦は語る。


ああ、なるほどー と思い当たった。
おととい、おなじみきりちゃんと源次郎クンが来て

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クックルー クックルーと鳴きながらお互いその場でくるくる回ったり絡んだりしていたので、エッ恋の季節?早くない?とポカンとしたのだが、季節のうつろいをかれらは敏感に察知し、暦はしっかり予告していたわけだ。

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おぉ、きりちゃん積極的。灰色の背中に黒ライン2本おでこの白差し毛は源次郎、なされるがまま😃
観察の結果、この夫婦はかかあ天下である。

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この子は動きになんか愛嬌があってね 



そういえば季節の猫の恋歌がきこえてこない。近頃はめっきり外で猫をみていないことに気づく。
みな家のなかで大切にされているのだろうか。


恋猫の恋する猫で押し通す    永田耕衣





posted by そら猫@あやまろ工房 at 18:48| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花鳥風月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月10日

近い声 遠い声


年始の顔見せに来たきりちゃん(左)と源次郎くん(右)

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野生鳩の寿命は3〜5年だという
お互いいけるとこまでいこうな、と心の中で呼びかける
が、人はしんみりしても鳩はどこ吹く風 
そういうあなたたちがすきなのよ


かれらにも元日させん鳩すゞめ   一茶



というわけで、禁断としていたがパンのかけらをちょっと置いてみた。
かれらはいつものようにめだか水槽の水だけ飲んで、あたりをながめ回した後飛び去った。パンはそのまま残って固くなっていた。
なんだか二羽共に躾のしっかりした良家出身のお行儀の良い鳩に思えてくるから可笑しい。


※ ※

今は昔、友人の弟が京都の大学へ行って京都暮らしで覚えたことの一つが、寝る前に鍋に昆布と水を入れて夜のうちにだしをとっておき、朝はそれで味噌汁を作ること、といっていた。

生まれ育った土地の食文化の違いで、それをきいたとき、なんとなく優雅に感じた。
ウチの田舎ではお椀の底から煮干の目がこちらを見ていた。

そういえば鰹節をごりごり削っていて指も削った。
本体が大きいうちはシュッシュッと心地よい音をたててきれいな削り片が出来ていくのが楽しいのだけれど、小さくなってくると用心していても何度も指からポロッと外れるしサクッといったのは指先であった、とか楽しいのと怖いのと一緒くたのお手伝いだった。


わざわざだしをとるのは面倒だと、手軽で便利このうえないし、無添加食塩抜きをせめてものこだわりとして顆粒だしを使ってきた。

出し昆布で佃煮を作ろう!という記事に目を留め、このごろのお気に入りの“わさびこんぶ”を作ってみよう🎶 と思い立ち、ちょうど使いやすそうな刻み昆布が手に入ったので、まずだし汁をとった。

これで味噌汁を作ると、ああ、やっぱりおいしいね。まろやかで。
100円ショップで、ずっと探していた小さな味噌漉し網を見つけたので味噌を溶くのが楽になり、インスタント味噌汁とはすっかり縁がなくなった。


出し殻となった昆布は冷凍しておいて、ほどほどに溜まってきたところで佃煮作りにとりかかった。

1.5mm幅の細切りが理想だが、ぬめりがあって料理バサミが滑るので思い通りにはいかない。食べられればいいんじゃない?とだんだん適当な形のが混ざってゆく。

ラジオを聞きながらストーブの前に座り込んで、広がりきった刻み昆布をひとつひとつ手にとっては、途中で飽きてため息をついたりラジオに笑ったりしながら作業をしていたら、むささびのハッチャンのことを思い出した。


※ ※ ※ ※

むささびのハッチャンは、小さな毛の玉みたいな赤ン坊のとき、春の先触れのあらしの後、橅(ぶな)の木の根元の残雪の上に落ちていたのを、辻まことに保護された。
山の宿のおばさんに引き取られ、薄めたコンデンスミルクを古い万年筆に使っていたスポイトで飲ませてもらい、一人前のムササビに育てられた。

秋の夜には、囲炉裏のそばでハッチャンは虫食いの栗の実を取り除く作業をする。掌でつかんだだけでくさった実をポイと捨てる。一つさがすと南京豆を一粒もらう。
辻まこととおばさんが議論しているうち口喧嘩みたいになってくると、ハッチャンは仕事の手を休めて、辻まことにむかって歯をむき出しおばさんに加勢する。


 夜が更けると、森からキチキチとなくムササビの声がする。するとハッチャンはまた仕事をやめて耳を澄ます。さアさア━━とおばさんが栗の実を渡す。ハッチャンはわれにかえってせっせと作業をはじめる。
『ムササビ』 辻まこと「山からの絵本」より


※ ※ ※ ※


わさびこんぶ佃煮は、てきとうに水と酒と酢でやわらかくなるまで煮てから、てきとうに醤油とみりんと砂糖をぶち込んで煮詰め、仕上げにてきとうにチューブのわさびを混ぜて完成した。
白いご飯があるとうれしくなる味になった。

正直面倒くさいが、昆布のすべてをいただきました!というちょっと満ち足りた気分になる。
これは、これからもラジオを聞きながらこんぶを切るハッチャンになってもいいと思った。




posted by そら猫@あやまろ工房 at 18:56| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月01日

謹賀新年 2017

恒例の干支ペーパークラフトは酉


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ベランダ越冬隊



長年のずぼら手入れの思わぬ産物で、バケツの底にいろいろ堆積したものが、めだかたちのふわふわベッドになって、もぐったりすっぽりはまって寝ている。


去年は得たいの知れない天候だった。四季が崩れてきたとでもいうか。
冬の季節到来となると、めだかたちは早々に水中のどこかに隠れてしまい、姿をなかなか見せてくれなかった。

小春日和だから今日は出てくるかな、と覗きにいっても誰も出てこなくて心配になった。
寒い季節でも暖かい日には水面に浮かんで日向ぼっこをするのに、ベランダ部隊がこれだけ姿をみせないことは今までなかった。
ほんの1回か2回水面に上がってきただけだ。
えさをやると変わらず機嫌よく食べてくれたのにはホッとしたが。

晴れていても太陽の元気がなかったように思う。
ここ2・3年、ウチのめだかたちは産卵時期が少しずつ遅れ、孵化がようやく6月末くらいから、白濁してそこまでとなる数が増えた。


北海道のノシャップ岬方面ではぶりが大漁で、鮭がめっきり減ったという。
現地に取材に行ったジャーナリストが驚いて、出演した番組でそういっていたと、北海道出身の知人に話したら「ぶり?!」とすぐには本気にしなかった。

おーい、むこうへまだ行けるぞー
と、ぶり軍団が北上していったらしい。
しかしぶりの性質は臆病で驚くと、群れごと深みに逃げ込むというのだ。
冒険者たちが北へむかったんだね。

あちらこちらで変化がゆっくりすすんでいるのだろう。

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パソコン脇にメモがぐしゃぐしゃ重ねてある。整理しなくちゃね、と手に取るといつ書いたか覚えがないこんな一文が書いてあった。

なんだかよくわからないけれど 人は生きてゆく


年立やもとの愚がまた愚にかへる   一茶


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初詣は白猫神社へ
http://studioayamaro.web.fc2.com/page9.html

小吉がでた。ぼちぼちいきましょう。








posted by そら猫@あやまろ工房 at 12:22| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ペット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする