sared.gif
 あやまろ工房

『絵のない日記』〜そら猫通信

しのぶべき人もなき身はある時にあはれあはれと言いやおかまし  和泉式部

2016年08月19日

夏 つれづれ

 pengui ice.jpg

漂うペンギン氷



朝の5時ころからコペンハーゲン・オペラフェスティバル8月6日の「さまよえるオランダ人」コンサート形式野外公演の録画をみた。

運河沿いに仮設ステージを設けて、観客はびっしり並べられた簡易椅子に肩を寄せ合い、脇や後方には立ち見のひとびとがふえたり減ったり、遠くにはそぞろ歩く人たち、たえず運河を行き交う船。しばしとどまるボートは水上からオペラを聴くか。
指揮が準・メルクルさんというので観た。

メルクルのワーグナーは水面をキラキラさせながら絶えず流れてゆく川を思わせる。
敬遠していたワーグナーに耳を傾けることが出来るようになった恩人だ。



このマエストロは合唱になるとほんとうに楽しそうにいっしょに歌っちゃう。
その表情が、音“楽”ということを伝えてくれる。
ロイヤルオペラ合唱団、デンマーク王立管弦楽団。みんなほんわかとしたいい表情でとても雰囲気のいい公演だった。

こちらも途中でコーヒーを淹れたり、朝飯の用意したりとのんびりできて、オンデマンド放送のいいところだ。
「さまよえるオランダ人」は当日のキャストで、来月ロイヤル・オペラハウスで公演があるそうで、そのときは皆々顔つきも雰囲気もまったくかわるのであろう。


運河沿いだから風が吹く。譜面台の楽譜がパラパラめくれてしまう。オーケストラの面々はクリップでとめていた。
序曲の途中で指揮者のスコアがまとまってめくれた。
マエストロ・メルクル、指揮しながらちらりちらりとめくっていき、いまここ、というところにきたらしくちらちらめくるのをやめた。
律儀な人だなあとほほえましくなった。総譜なくても歌劇全曲振れちゃうぐらいなひとなのに。


「さまよえるオランダ人」序曲は、音楽監督をやったリヨン国立管弦楽団の100周年記念公演で振っているDVDがあるので見直してみた。
11年前、若いわ。近頃は渋い男前にみがきがかかってきた

ね、スコアなしでいけるのにね。
しかしコペンハーゲンの運河のほとりの指揮台上では、律儀にページを合わせようとするマエストロなのだ。


挑みかかるようにアクセル全開で始まる序曲の、演奏時間がふと気になった。
リヨン管で10分21秒
今回のが10分00秒
速くなってる。


面白いからYou Tubeでちょっと「さまよえるオランダ人」序曲を検索してみた
フルトヴェングラーが11分51秒、フリッチャイが10分13秒、セルが9分29秒で、シューリヒト8分49秒だって。
選り取りでございます 


+++++++;+++++++;


村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」は、ロッシーニの「泥棒かささぎ」序曲にあわせてスパゲティーを茹でる場面から始まる。

ねえ、以前はあのイタリアうどんのことはスパゲティーといっていたよね。
いつからパスタなんて言い方が広まったんだ。
イタ飯とかいいだしたバブル期ごろからだと、何気なく流していた動画番組でいっていたので解決した。


1.6mm茹で時間9分をずっと定番にしてきたのに━昔はそれしかなかったの!━ちかごろは妙に種類が豊富に店の棚に並ぶ弊害で、このお好みの定番品がみつかりにくくなった。
なんということはないブイトニの1.6mmなんだけど、営業戦線で押されたのかなあ。ようやくネットで取り扱う店をみつけた。やれやれ。
で、久しぶりに再会したブイトニだが、茹で時間が8分になってるの。
離れていた歳月のなかでなにがあったか知らないが、なんで変節したのかね。

スパゲティは9分茹でる、で生きてきたぞ。
6分とか7分で茹で上がってはいけないのだ。

「ねじまき鳥クロニクル」の冒頭にクラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団の「泥棒かささぎ」序曲、演奏時間9分18秒、がでてくる意味がなくなってしまうではないか。
ちなみにトスカニーニは9分05秒。


といいながら最近は、麺類はどれも茹で時間を2〜3分追加している。
アルデンテ?なんのことだ コシ?歯ごたえ? いらない。
蕎麦だって茹で時間追加2分。やわやわふわふわにする。
うどんはいわずもがな、コシなんてあっては困る。

やわらかうどん代表伊勢うどんを追いかけて地元伊勢のスーパーに並ぶ品をつきとめた。
メーカーから伊勢うどん、伊勢ラーメン、焼きそば、地元の青ねぎ、地元のかまぼこまでセットになっているのをお取り寄せした。

ラーメンのスープがおいしくて、感心しながらスープの袋をしみじみ見たら、製造:横浜市港北区って、あれ? うちから遠からぬところ・・・
という落ちがついた。



pengui ice2.jpg
ペンギン氷 ぷかぷか




















posted by そら猫@あやまろ工房 at 22:19| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月05日

ベランダ物語 それから


5月にベランダで生まれた鳩の雛二羽が、6月の寒い日に相次いで鳥の国に旅立った。

生きているというそれだけで奇跡なのだと、あらためて思った。


早朝に大きいちゃんの死を確認して、体はもう冷たく硬くなっていたことで、ほかの場所に移そうとしたら、小さいちゃんがかすかに動いて、大きいちゃんの亡骸に体をすり寄せたので手が止まった。
安堵して満足そうな顔をしたんだ。
その瞬間の様子が目に焼きついている。
生まれてからいつも体を寄せ合っていた二羽だ。
そうだお母さんお父さんとお別れしてないよね、とそのままにして親鳥がやって来るのを待つことにした。



小さな翼が日に日に伸びていくのは、空をとべない人間からしたら「格好いいもんだなあ」と見惚れていた。

ぐんぐん大きくなって巣からもぞもぞ這い出して、ベランダを歩き回って悪戯をして、ある日お父さんお母さんから飛ぶのを教えてもらい、ほら!こんなに飛べるよ! と巣立って行くのを
「おぅ さみしくなるなぁ 元気でな いつでも遊びにおいで」 
と見送るのを楽しみにしていたんだ。



せめて絵のなかで若鳥に育った二羽の姿を見たい、と描いた。

08032016_kyoudai_a.jpg


大きいちゃんはお父さん似でおでこに差し毛があるんだ。小さいちゃんはお母さんに模様が似たんだ。





鳩の一家 2016


kiri genjirou 2016.jpg




sodateru.jpg





seizoroi.jpg

一家勢ぞろい 四羽いるよ




0622 3_20  2016.jpg
3:20am 見張り番するお母さん





hato_july_2016.jpg

変わらず立ち寄ってくれる源次郎くんときりちゃん



午前中ベランダで過ごして昼前にはねぐらに帰ってゆく

洗濯物を干していると近くにやって来て、干し物の隙間から首を伸ばしてのぞいたり

めだか水槽の水中の鉢に乗って、しばらく脚を水に浸してからおもむろに水浴びをはじめたり


hato_july_2016a.jpg

きりちゃんがのんびりしていると源次郎が脇を通り過ぎようと足早にやってくる
あの手すりの幅ですれ違えるのかな アッ
きりちゃんにむかって、そこのけって片足上げていったよ
なんつう男だ
鳩ってそういうことするもんなの?




二羽がかわりばんこに鳴き続けていると
人間は、「新盆か・・・」などとつぶやいてみたりする。


sekiryou2.jpg


sekiryou3.jpg





今日も二羽は来た
aug_2016.jpg


並んでのんびり過ごしてお昼前に帰っていった。











posted by そら猫@あやまろ工房 at 00:08| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花鳥風月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする